この君 air

おおきに閲覧。

小太り女のコブとり記 1

 

その存在に気づいたのは、3月に入る前あたりだったと思う。頬を掻いたら、左耳の下にコブができていた。どっかにぶつけたっけ…、いや、こんなとこぶつけようがない。そもそも痛くもない。昨秋コケたときに、ここまで影響があったのだろうか。こんど別件で病院に行くついでに、医者に聞いてみることにした。

 


03/26(木)

「時間ありますか? CT撮りましょう」

コブを揉んだ医者に言われるがまま 放射線科へ赴き、結果を聞きに診察室へ舞い戻る。

「やっぱり。じかせん腫瘍だな」
「…自家製?」
「いや、耳下腺」

おたふくかぜになったときに腫れる部分に、腫瘍があると告げられた。種類はさまざまで、良性のものもあれば、悪性のものもある。いずれにしても放置しておくことは少なく、摘出手術が一般的だという。医者は「今のうちに脅しておくとね」と断りを入れ、耳下腺の近くにある顔面神経を術中に傷つけてしまうと「たけしみたいになっちゃう(=顔面麻痺)」可能性も示唆した。「ただ、ここではその手術ができないので、県立病院の耳鼻咽喉科に紹介状を書きますね」。さんざんビビらせて、なんだそのオチは。

自分の身体のなかで、得体のしれないものが膨れていることへの恐怖と、「きっとただのコブさ」という楽観的思考が入り乱れる。病名の「腫瘍」という単語に家族も不安がったが、「大丈夫だよ」となだめるしかない。そうやって自分に言い聞かせているふしもあった。

昨年から続く顔の難…。本厄、極まれり。

 


03/30(月)

紹介状とCT画像のデータを入れた封筒を片手に、朝イチで県立病院へ。予約なしの新患という立場上、長時間待たされることも覚悟していたが、意外と早くお呼びがかかった。担当のS医師は比較的若く、顔立ちもふつうだ(何しに来た)。コブを揉み、CT画像を確認したS医師の所見は、紹介元の医者と同じだった。1週間後にMRIと超音波の検査をしたいと言われ、ふたつ返事で予約を入れる。

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この日のマメ知識:ヅラは取れ

 


04/09(木)

午後から休みを取り、病院へ。「検査中は、あちこちからうるさく音が鳴ります。ヘッドフォンをつけてもらいますが、20分程度我慢してくださいね」と看護師さん。ベッドに横になり、機械の中に送られると、なるほどビービーカンカン騒がしい。いったいどんな仕組みでどんな画像が撮れるんだろうなぁと不思議がりながら、寝た。昼寝をせずに病院に来たせいもあるが、「終わりましたよ」と言われて目を開ける自分ののび太加減に呆れる。

MRIのあとは、耳鼻咽喉科へ。超音波でコブをなでられ、細胞診にまわすために注射で細胞をとられた。「見たところ、悪いものではないと思います。選択肢としては、経過観察か手術かのいずれかです」とS医師。「ただ、良性のものでも悪性に変わるケースが数%の確率であるのと、摘出してみないと最終的な判断ができないのが厄介でね…。どうします?」

「手術します」の一択だった。神経麻痺の恐れは怖いが、コブ取りじいさん実写版になるのもごめんだ(まったく次元は違うが、予防としていろいろ取っちまった某ジョリーさんはすごいなと思う)。早々に手術日程も決めた。全身麻酔手術で、抜糸するまで安静が必要になるため、入院期間は約1週間。休みすぎて廃人になるやも。

「術前の健康診断をしましょう。また来月いらしてください」。はーい。

 

と、通院日の記録を書き溜めていたら膨大な駄文に…。現在進行形なので、つづきは5月以降にね。

 

 

おまけ:

休みの日に仕事する利点は、BGMをかけられるところ。先日のナマ耳とも、「スターライトスターライト(14:27-)」と「Raspberry(38:55-)」のイントロで思わず立った。そして照れつつ座った。 ←誰もいないのに

 

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近場のスーパーの名前にもむやみに反応。重度だな。