この君 air

おおきに閲覧。

かもめに翔んだ日

 ↑ 何の記録かわからなくなってきたので、カテゴリー名を訂正(いらない情報)

 

6月18日(手術後13日目)

「近所の焼き鳥屋に行かない会?」を決行。1軒目は職場から3分圏内の店。L字カウンターに密集する客たちが「おい、もっと詰めっぜ」と席を作ってくれた。アサヒスプドゥラァァァァイやら角ハイ(濃)を飲みながら、塩のきいた肉をほおばる。

徒歩5分圏内住民の憩いの場だと思っていたら、意外にも高い代行率。「遠くから来る人もいるんですね」と隣のおねえさん(=三◯美佳っぽいので、以降「美佳ちゃん」と表記)に話すと、彼女の住まいも徒歩20分はかかる場所にあった。その話を契機に、美佳ちゃんの波乱万丈トークがはじまる。

若くして安定を求め、大して好きでもない年上男性と結婚。子どもに恵まれたが、夫との関係に悩んで離婚し、いまはパートナー(=篠原似なので、以降「篠原」)と良い関係を築いている。「自分の経験値が上がってから子どもを産むほうがいい、焦る必要ないよ」「相手選びは多方面からしっかり吟味」などの教訓を、実体験を交えて熱く語ってくれた。「祖母や両親が元気なうちに」というぼんやりした考えや、「孫のお守りは私が年齢的にバテる前に…」という母のつぶやきや、「適切な年齢」での出産を推奨する各種学会の提言なども脳裏をよぎるが、このテーマに正解はなくて、強いて言えば、ふたりがいいと思ったときが正解なのだろう。

ほかにも美佳ちゃんから近隣の飲み屋情報を仕入れ、濃密なひとときに。その間、篠原は「おまえ喋り過ぎだぞ」と美佳ちゃんを制しながらも、こちらに灰皿を寄越してくれたり(のまないけどありがとう)、話を邪魔しないよう他の客たちと談笑したり、とても大人なのだった。かっこいいな。

頃合いを見て「お会計を」と店のおばちゃんに声をかけると、「一曲唄っていきなよ」と斜め上の回答。客の「唄うぞ」コールが入ると、開けっぱなしだった店の入口は閉ざされ、ブラウン管テレビはカラオケに早変わり。『霧子のタンゴ』を熱唱するじいちゃんが渋い。ほぼ初来店で唄う度胸もないので、店の若い兄さん(同い年)にもう一度会計を頼むと、あっさり受けてもらえた。おばちゃん恐るべし。

 

近いうちの再会を誓って美佳ちゃんと握手でわかれ、徒歩で2軒目へ。こちらは自宅から10分圏内。お酒は「じいさんがこの酒好きだったんよの」という一蔵を取り扱っている。ここではケンミンショー見ながら、静かにのんびり。1軒目と比べると「きっちり整った焼き鳥」という印象だった。座敷もあるので、用途に応じて使い分けるのがよいかもな。うむ、ごちそうさま。

 

 

6月19日(手術後14日目)

ちょうどこの日で2週間。傷口はこの数日前から、自然と かさぴた がとれはじめていた。…「かさぴた」って東北なまりなの、最近知ったのさ。

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「髪で傷を隠せるようにしてもいいね」と医師から薦められていたが、これから暑くなるのに耳が出ないのはつらいし、汚れやすくなりそうなので、いつもどおり切ってしまった。聞かん坊炸裂。